お盆と施餓鬼供養について
しばらく更新が滞っていましたが。
忙しいお盆も終わりやっと一息ついたので、久しぶりにブログを更新してみます。
今回は8月13、14、15、16日のお盆とお施餓鬼についてのお話です。
お盆は年中行事の中でも、檀信徒の生活に最も根づいている行事の一つです。ここに、お盆にまつわる説話を紹介します。
「お釈迦様の高弟の中で目連尊者と尊称され、神通第一といわれた超能力の持ち主の目連が、ある日亡くなった優しい母を天上界にいると思い、神通力でたずねてみるとどこにもいなく、ようやく餓鬼道をたずねて餓鬼(喉は針のように細く、お腹は海のように大きいと形容される)に堕ちて飢えと渇きに苦しんでいるのを見つけました。
目連はすぐに得意の神通力で苦しんでいる母に水や食べ物を運びましたが、口もとまで持っていっても焔となって燃え上がり喉を通すことはできません。自分の力ではどうすることも出来ず、目連は泣きながらお釈迦様に救いを求めました。お釈迦様は目連に、目連の母親は目連には優しい良い母であったが、他人には物惜しみの激しいひとだったので餓鬼道に堕ちたこと。それをを救うには施しの精神の実行にあることをお教えになりました。
目連はお釈迦様の教えに従って、多くの僧を招き、様々なご馳走を供えて施しを行い、その功徳により母を地獄から救い出すことができました。」
この目連の施しの説話が祖先の霊を我が家に迎えて供養し、その功徳によって苦しみの世界から救い出し、浄土に送り返すお盆の行事が生まれたといわれています。
一年に一度、亡きご先祖様方をお迎えし、沢山ご馳走してさしあげる気持ちを大切にしたいものです。
寺ではお盆になると施餓鬼壇を出します。
本尊様の正面に相対して設置しますが、中には供物をお供えして手前に五如来を捧げます。
お盆のお参りの際は本尊様と同様、この施餓鬼壇にもお参りしていただきますようお願い申し上げます。